結論
大人のスイス周遊個人旅行で節約旅をするにはスイストラベルパスよりもスイスハーフフェアカード&切符!
例外
「大人」…ユース料金の年齢の人にはパスも検討価値あり
「周遊」…周遊しない人、弾丸旅行は何も利用しなくてもいいかも
「節約」…予算を気にしない人はパスで
マッターホルン、ユングフラウ、アイガー、氷河急行、ベルニナ急行とスイス旅行の名物を挙げると各地に分散しているので周遊旅行になる人が多いと思います。
周遊ルートの切符代を個別に足していくと、ハーフフェアカード利用の方が安くすむことが多いです。
スイスハーフフェアカードとトラベルパスの特徴
Swiss Half Fare Card / スイスハーフフェアカード
スイス国内の鉄道、バス、湖船、トラム、山岳交通(ロープウェーなど)の乗車券を50%引きで買えるカード
有効期間:1か月
料 金:1枚 120CHF(約2万円)
有効範囲:本人のみ
同行者の乗車券も割引で買うとか、旅行後まだ有効期間が残っているからと誰かに譲るような使い方はできません。
Swiss Travel Pass / スイストラベルパス
連続した期間中、スイス国内の交通機関(山岳交通除く)に乗り放題の周遊乗車券。
鉄道、バス、湖船、トラムは無料。
山岳交通はほぼ50%引きで乗車券を購入できます。
(一部無料、25%引きのところあり)
美術館、博物館などに無料で入れます。
3日、4日、6日、8日、15日の5種類。
2等と1等があります。
Swiss Travel Pass Flex / スイストラベルパスフレックス
1か月の有効期間内で、使用日を選択して使うことができ、使用日はスイストラベルパスと同じ効力があります。
選択した使用日のみ
・鉄道、バス、湖船、トラムは無料。
・山岳交通はほぼ50%引きで乗車券を購入できます。
(一部無料、25%引きあり)
・美術館、博物館などに無料で入れます。
3日、4日、6日、8日、15日の5種類。
2等と1等があります。
ハーフフェアカードのメリットとデメリット
ハーフフェアカードのメリット
・乗りたい分だけ買えます
・鉄道や湖船や山岳交通などほぼ全ての乗り物に50%引きで乗れます
・パスなら日数は決まっていますが、1か月以内なら何日でも使えます
・ある区間は1等で買い、別の区間は2等で買うなど自由がききます
・最終的に鉄道や山岳交通など乗り物代の総合計額が安くつくことがほとんど
ハーフフェアカードのデメリット
・カード自体が有料
カード代分は乗らないと買う意味がありません。
周遊しない旅や短期の旅ならそれほど乗らないかも。
・都度、乗車券を買わなければならない
SBBアプリで買える人ならデメリットではないかも。
スマホが苦手で駅で買いたい人は駅での時間をみておく必要があります。
・乗れば乗るほどお金がかかる
パスだと料金支払済で乗り放題なので、乗れば乗るほどお得と考えアクティブに旅行できるかもしれません。
トラベルパスのメリットとデメリット
フレックスタイプのパスは移動と滞在+観光を繰り返す旅なら移動日を有効日にすればうまく使えそうに思えますが、有効日以外は無料も割引もありませんので滞在地でロープウェーに乗るとき割引がありません。なかなか使い方が難しいと思います。
ここでは検討しません。
トラベルパス(連続タイプ)のメリット
・鉄道、湖船などが無料で乗り放題! いい響きです(笑)
・ロープウェーなど山岳交通はほぼ50%引き(無料の場所もあります)
・美術館なども無料
・乗車券を買う時間と手間を省ける
山岳交通など割引のところは買う必要あり
・予定変更しやすい
雨なので山から街まで鉄道で行って美術館に入るなど
トラベルパス(連続タイプ)のデメリット
・乗らない日はもったいない
・料金が高め
乗らない日があると特にそう感じます
・有名どころが50%引きでない
高額なユングフラウヨッホへの登山鉄道は25%引きです。
・日数が5パターンしかないので自分の旅行日数にフィットしないことも
ハーフフェアカードとトラベルパス利用時の鉄道料金比較の具体例
参考例
1日目:チューリヒ空港→サン・モリッツ
2日目:サン・モリッツ→ツェルマット(氷河急行)
3日目:ツェルマット滞在
4日目:ツェルマット→グリンデルワルト
5日目:グリンデルワルト滞在
6日目:グリンデルワルト→チューリヒ空港(ベルン経由)
日数短めの旅ですが。
1日目 2等84CHF
2日目 2等159CHF
4日目 2等97.80CHF
6日目 2等88.80CHF
計429.60CHF
379CHF
214.80CHF (429.60の半額)
カード代 120CHF
計334.80CHF
結果 ハーフフェアカード < トラベルパス < 割引なし
お得な切符を買って鉄道料金をさらに安くする
ハーフフェアカードで普通切符購入でもトラベルパスより安くなりましたが、切符の中には早くに買うと安いものがありますのでそれを利用すればさらに安くできます。
Saver Day Pass…早割の1日乗り放題切符
ハーフフェアカード利用だとさらに割引かれます。
Saver Day Pass | 2等 | 1等 |
---|---|---|
割引なし | 52~ | 88~ |
ハーフフェアカードあり | 29~ | 49~ |
SDPをハーフフェアカード料金で安く買えると切符代をおさえることができます。
4日とも2等最安29CHFのSDPが買えた場合、29×4=116CHF
カード代 120CHF
計236CHF
普通切符の半額で買った場合よりさらに100CHFほど安くすみます。
展望台への山岳交通の料金も含めた総合計額の比較
早割切符が安く買えるならハーフフェアカードなしでもいいのでは?
鉄道料金だけならその通りですが、展望台へ行く料金も含めて考えるとハーフフェアカードありの方が安くなります。
4日とも2等最安52CHFのSDPが買えた場合、52×4=208CHF
カード代もかかりませんし、こちらの方が安いです。
しかし、滞在地で展望台に行く場合、トラベルパスやハーフフェアカードだとロープウェーなども割引になりますが、カードなしでは割引がありません。
それらも全て合計するとハーフフェアカードありの方が安くなることが多いです。
例)滞在地でゴルナーグラート展望台、ユングフラウヨッホに行く場合
夏料金 | Gornergrat 往復 | Jungfraujoch 往復 | 合計 |
---|---|---|---|
割引なし | 132 | 227 | 359 |
トラベルパス | 66 | 168.20 | 234.20 |
ハーフフェアカード | 66 | 113.50 | 179.50 |
jungfraujochはjungfrau.chサイトの料金。SBBアプリでは割引なし228、1/2料金114
総合計の比較
236+179.50=415.50CHF
334.80+179.50=514.30CHF
208+359=567CHF
379+234.20=613.20CHF
429.60+359=788.60CHF
まとめ
一般的な周遊旅行で、鉄道で移動、観光で登山鉄道やロープウェー利用という場合、スイスハーフフェアカード&切符が一番安くすむことが多いです。
切符は、Saver Day PassやSupersaver ticketといった早割系の切符も駆使するとさらに節約できますので工夫してみてください。
ハーフフェアカードの買い方、使い方はこちら
コメント