スイスへ出入りするための空港と市内へのアクセスを考えてみます。
スイスへのフライト
日本から直行便のあるチューリッヒ空港(ZRH)が第1候補です。
スイスなら次はジュネーヴ空港(GVA)、そしてスイス、フランス、ドイツの3か国が接する辺りにあるユーロエアポート(バーゼル空港)(BSL)でしょうか。
イタリア北部からはミラノの空港(MXPとLIN)。
少し離れたところでは、下の地図外の右上辺りに位置するミュンヘン、地図外左上の方にあるパリ、バーゼルからさらに北のフランクフルトの空港なども候補になるかと思います。
※3文字のアルファベットは空港の3レターコード
フライト検索をする時など地名の綴りがわからなくてもこれで検索できるので覚えておくと便利です。
直行便
現在、日本からスイスへの直行便はスイス インターナショナル エアラインズ(LX)の成田-チューリッヒ便のみです。
直行便はたいてい自国の航空会社か相手国の航空会社(あるいはその両方)が出していますが、日本のJALやANAにはスイス行きの直行便はありません。
あればいいな~
(2024年夏期スケジュール)
LX161便 成田10:45 → チューリッヒ18:10 (所要14時間25分)
月・火・木・土・日(週5便)
LX160便 チューリッヒ13:05 → 成田(翌日)8:50 (所要12時間45分)
月・水・金・土・日
成田で飛行機に乗ればスイスに直行できるので一番早いですし簡単です。
便利なため航空券が高いことも。
経由便
ヨーロッパ経由便、中東経由便、アジア経由便などがあります。
日本の航空会社でヨーロッパまで行きたい場合には、JALやANAがイギリスやドイツなどへ直行便を飛ばしていますので、そこから乗り継いでスイスに入れます。
(2024年夏期)
JAL ヨーロッパ路線
ロンドン、パリ、フランクフルト、ヘルシンキ
ANA ヨーロッパ路線
ロンドン、パリ、フランクフルト、ミュンヘン、ブリュッセル、
ウィーンは8月より再開
経由便のメリット
・直行便より航空券が安いことが多い
・経由する国の観光も可能
・長時間座るのが辛い人には乗継空港で気分転換
経由便のデメリット
・直行便より時間がかかる
・乗継の手間、不安
・ロストバゲージの可能性
(直行便でも0ではありませんが、乗継空港で荷物の積みかえする分 可能性は高い)
ヨーロッパ経由便のメリット
スイスはシェンゲン協定加盟国なのでシェンゲン圏内に入ってしまえば、圏内の移動は出入国がありません。自由に行き来できます。
シェンゲン圏外から圏内への出入国手続き
入国:シェンゲン圏最初の空港
出国:シェンゲン圏最後の空港
【シェンゲン協定加盟国】
アイスランド、イタリア、エストニア、オーストリア、オランダ、ギリシャ、クロアチア、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルーマニア、ルクセンブルク、
現EU加盟国27ヵ国からアイルランド、キプロスを除いた25ヵ国にアイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタインを足して計29ヵ国
履歴:
2023年1月1日 クロアチア加盟
2024年3月31日 ブルガリア、ルーマニア加盟 ※陸路での出入国は審査継続中
注意:イギリスはシェンゲン協定非加盟
(例)
往路:東京→ヘルシンキ→チューリッヒ
復路:チューリッヒ→フランクフルト→東京
ヘルシンキ空港での乗継時に入国審査があります。
ヘルシンキからチューリッヒへのフライトは国内線のような扱いになります。
日本国内で飛行機に乗るのと同じように到着後荷物を引き取って空港から出るだけです。
帰りは、チューリッヒからフランクフルトへのフライトは国内線のような扱いで保安検査を受けてゲートに行くだけ。フランクフルトでの乗継時に出国となります。
旅の途中、チューリッヒからベルリンへ飛行機で往復するといった場合でも、シェンゲン内での移動なので出入国はなし。チューリッヒ空港で保安検査を受けてゲートに進むだけです。帰りも同様。(もちろんパスポート持参で)
ヨーロッパ経由便だけのメリットは、
チューリッヒ到着時にさっさと空港から出られる
ことです。
日本からの直行便(やアジアや中東経由便でも同様)だと、チューリッヒがシェンゲン内最初の空港なのでチューリッヒで入国審査です。
もし到着便が重なったりしていれば入国審査の行列が長いこともあります。
中東経由便のメリット
中東の航空会社ってお金ありますよね。
中東乗継では航空会社のラウンジも豪華で空港も広く楽しめます。
広いということは乗継時にけっこう歩くってことでもありますが…
ヨーロッパへ半分強飛んで一度飛行機を降りて乗り換えるのは、体を伸ばしたり気分転換するのにいいです。
・航空券が安いことが多い
・乗継時も楽しめる
・半々とまではいかないが1フライト辺りの時間が短め
アジア経由便のメリット
ここでは韓国、台湾、香港など東アジア経由便を。
日本の地方空港からはヨーロッパへの長距離便は飛んでいなくても、韓国など近場へ飛ぶ便はあります。コロナ禍後まだそこまで回復していないかもしれませんが。そこからのヨーロッパ便も豊富です。
成田や羽田まで行くよりソウルなどへ飛んで乗り継ぐ方が安かったり便利だったりする場合もあります。
まとめ
予算、最寄り出発空港、所要時間、航空会社など自分の重視する点をリストアップして、スイスまでの経路を考えてみてください。
どんなフライトがあるか調べてみたい人にはまずスカイスキャナーかグーグルフライトで検索してみるのがおすすめです。私はその後直接航空会社のサイトで検索します。
スイスの空港から市内へのアクセス
チューリッヒ空港もジュネーヴ空港も市内中心部まで鉄道ですぐアクセスできる便利な空港です。
チューリッヒ空港と市内のアクセス
チューリッヒ空港はチューリッヒ中央駅から北へ約11~12km
鉄道 早い安い確実
チューリッヒ空港駅~チューリッヒ中央駅
所要9~13分
2等 片道 正規料金 7CHF(ハーフフェア3.50CHF)
チューリッヒ空港駅は地下にあります。到着フロアから電車のマークを目印に。
チケットカウンターもあります。荷物配送サービスやパス類の購入もここ。
電車のホームへはエスカレーターでもう一つ下の階へ下ります。
ターミナル駅ではないので中央駅とは反対方面への電車もあります。行先を確認。
新幹線で新大阪に到着して在来線で大阪駅へ向かう時みたいに、新快速でも各停でも来た電車のどれに乗っても大阪駅で停まるのと同じで、中央駅方面へ行く電車ならどれに乗っても大丈夫です。
到着日はチューリッヒ中心部に滞在の場合
フライトの遅延・欠航などがあるかもしれませんので事前に切符を買う必要はありません。
空港駅に着いたらSBBアプリでZurich Flughafen→Zurich HBなど検索し購入。
ZVV Single Ticketというチケットです。(ZVVはチューリッヒの交通システム)
行先を確認して電車に乗ります。
到着日にツェルマットなど遠くまで移動する場合
事前にSaver Day Passを購入している場合はどの電車でも乗れますので目的地へのルートを検索して該当の電車に乗ります。
スイストラベルパスでも同様です。
紙のパスの時代には駅でヴァリデーションしてもらう作業などがありましたが、今はe-ticketで購入時に使用開始日も指定しますのでその日になれば有効でそのまま乗れます。
フレックスの場合はサイトで旅行日に指定してから電車に乗ります。
(オススメはしませんが)Supersaverチケットを購入していた場合は指定の電車しか乗れませんのでその電車を待ちます。時間に余裕があるなら買い物など。
フライト遅延などでその電車が既に出発していた場合はそのチケットはもう使えません。
新しく買いなおします。
トラム
10番のトラムが中央駅まで行きます
所要48分
料金は鉄道と同じ
この沿線上に滞在先がある場合などに便利だと思います。
タクシー
利用したことがないのですが、2023年のガイドブックには「市内まで70CHF程度」と書いてありました。
ジュネーヴ空港と市内のアクセス
ジュネーヴ空港はジュネーヴ コルナヴァン駅から北へ約4~5km
鉄道 早い安い確実
ジュネーヴ空港駅~ジュネーヴ コルナヴァン駅
所要7~8分
2等 片道 正規料金 3CHF(ハーフフェア2CHF)
SBBアプリではGeneveでGeneve-aeroport(空港駅)とGeneve(コルナヴァン駅)出ます。
フランス語のアクサン記号?は無視して入力していってOKです。
バス
5番や10番のバスがコルナヴァン駅まで行きます。
所要20分程度
片道3CHF(ハーフフェア2CHF)
リムジンバスではなく普通の路線バスのようです。
タクシー
ジュネーヴ空港からも電車しか使ったことがないのですが、距離はチューリヒ空港から市内より短いので料金も安いと思います。
ユーロエアポートとバーゼル市内のアクセス
バーゼルSBB駅から北西へ約8km
50番のバスで所要約20分
片道6.60CHF(ハーフフェア4.20CHF)
バーゼル駅の目の前(道路を渡ったりも不要)に停まりますし頻繁に来ますので便利です。
空港の敷地はフランスにありますが、空港行きの50番のバスはSwiss Travel PassでもSaver Day Passでも範囲内で乗ることができます。
SBBアプリではbasel airportで検索してもBasel Euroairport出ます。
まとめ
スイスの空港は中央駅から近く、鉄道で簡単に移動できて便利です。
空港駅からトラベルパスやSaver Day Passを使い始めることができます。
空港と中央駅だけを結ぶ専用路線ではなくそのまま遠方へも行ける点も便利です。
ユーロエアポートはバスでのアクセスですが、同じくパスなどの範囲ですし近くて便利です。
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